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魂の劣化を見逃さないために

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最近、妙に怒りっぽくなった。
気が付くとイラッとしている。
なにかと理屈ぽくなった。

このような変化に気付くことはあるでしょうか?

30代、40代、50代、歳を重ねるにつけ性格が怒りっぽく、どんどん攻撃的になっていく人がいます。
我に返ると、本当にささいなことで腹を立てている自分に気付くのです。

昔の自分はもっとやさしかったと思う。

こう過去を振り返って、冷静に自己診断できる自分もいます。
しかし、自分の感情をコントロールする能力が落ちている自分にも気付いているのです。


目の前で赤信号につかまった。

エレベーターの扉を閉めたら、閉まる寸前に他人が乗り込んできた。

降りない階のボタンを間違いで押された。

買おうとしていたものが目の前で売り切れた。

レジに並んだら、前の客の支払いが遅い。

こういう小さなアンラッキーってよくあるシチュエーションですね。
こうした日常によくある偶発的な小さな不運に見舞われた時に、舌打ちしちてしまったり、イライラッと来てしまうことが増えている自分に気付いたのなら、それは魂の黄色信号なのです。

どんどん悪化してくると、お年寄りや子供の行動に対しても寛容になれなくなってしまいます。

とにかくイライラしっぱなしで、気に入らないことには声を出して文句が言いたくなる、もしくは実際に言ってしまう。
冷静になればどうってことないような小さなことにも、異常に執念を見せてしまうのです。

また、怒りの元となるものは
過剰なまでの“正義心”が原因となることもあります。

「それは間違っている!」

一度こう思うと黙っていられないのです。
それが赤の他人であっても、正義は自分に有ると信じているので、とにかく相手を正したい一心でひとこと言いたくなってしまう。
実際に口にするのはためらったとしても、インターネットやSNSの世界ではかなり攻撃的な言葉を発する人も多いのです。

自分を基準として物事を測りだし、自分にとっての正義を押し売りしたくなってくる。自分が正しいことを他人に分からせてやりたくなる。

それは一歩間違うとクレーマー化したり、身近にいる人に、そのイライラをぶつけてしまい、大切な人間関係を破壊してしまったりといった惨事にも繋がります。

小さなことを、客観的に小さいことと認識できなくると、それは赤信号です。 
小さな火種を見つけると、自分からどんどん煽り、火が大きく燃え広がっていくのです。
結果として日常的に火事が増えていきます。

若いときはそんなに怒りに振り回されることがなかったはずなのに、なぜ年齢を重ねると怒りぽっくなってしまう人がいるのでしょうか?

その一番大きな理由は、魂の劣化です。

魂が萎縮し、硬くなってくると段々と魂のパフォーマンスが落ちてきます。

具体的には、他人の魂との距離感がつかめなくなってくる。相手の魂の波動を感じ取れなくなってくるのです。
肉体に例えるなら、目が見えなくなってくる。耳が聞こえなくなってくる状態です。

もし自分の目が見えなくなってきて、音が聞き取れなくなってきたら、どういう行動をとるでしょうか?
真っ暗闇の中では、スタスタと歩くことは出来なくなります。声を掛けられても誰だか認識できなくなります。
常に及び腰になり、自分に触れるものに対して100%の信用など出来なくなるでしょう。

つまり魂が守りに入るのです。
傷付けられることを恐れるがあまり、逆に攻撃的になってしまう。
自己防衛本能が高まり、撃たれる前に撃ってしまえ!という暴走状態になってしまうのです。

こうなると人間関係が崩れていくのはあっという間です。

本当は受け入れなくてはならないのに、攻撃こそが最大の防御とばかりに人を傷付けてしまう。
どんどん黒カルマがたまっていきます。
自分を守ろうとするがゆえに、さらに攻撃的になっていく負のスパイラルです。

魂の破滅、精神の崩壊、最悪は犯罪行為へとエスカレートすることもあります。

そうなる前にどこかで気付き、どこかで改善が必要なのです。
意識的に争いを避ける、衝突を回避する、魂をやわらかく保つ努力。

肉体は年を取るが、魂は年を取りません。魂は永遠のものだからです。
しかし、肉体からの間違った取り扱いで魂はいとも簡単に劣化してしまいます。

まずは何よりも魂を劣化させない生き方が大切なのです。
魂を痩せさせない、黒カルマを増やさない生き方は、今日からでも出来ます。

乾いてボロボロになったゴムのように、劣化させてからでは遅いのです。
黄色信号が灯っていると自分で判断できるのなら、まだ十分に修正できます。

イラッとしたときに、そのイラを冷静に分析できるでしょうか?
なぜ自分はイラついたのか?を冷静に振り返ることが大切です。
釣られた魚のように、飲み込んでしまった針をもがきながら外そうとするのではなく、なぜ飲み込んでしまったのかを時間をさかのぼって考えてみる少しの余裕。その余裕が張りつめた糸のテンションを緩め、針を外すことが出来るのです。

いつでも自分が正しい、自分のタイミングが中心、他人の間違いや失敗を許せない。
こういった思い上がりが、他人を傷つけ、そして自分をも傷つけます。
自分が知らないところで、他人をイラつかせ、傷付け、火種を起こしているかもしれません。

自分は常に間違っている、自分は何も知らない、自分は偉くない。
一歩引いた謙虚な思いが、余裕となり、他人との衝突を回避していく。
弱い犬ほどよく吠えるとは良く言ったもので、結局、怒りとは、自分の弱さの現れなのです。


宇都宮より
白石


追伸:ニュースでご存知の方もいるかもしれませんが、バリのアグン山がいよいよ危険な状況になってきたようです。
ここのところ山頂付近での火山性地震が増加したようで、インドネシア火山地質災害対策局(PVMBBG) が警戒レベルを最高レベルの4へ引き上げました。
また、地域住民の自主退避も始まっているようです。
現在は噴煙が上がっていて、当然、山頂付近への立ち入りは禁止されていますから、もしかしたら近々50数年ぶりの噴火があるかもしれません。
インドネシアは多くの島が連なって出来ている国ですが、これらの島はバリ島を含めて環太平洋火山帯の島です。
このブログでもたびたび取り上げていますが、ここ最近もシナブン山、ガマラマ山、リンジャニ山と立て続けに噴火しました。リンジャニはバリの隣のロンボク島にある火山です。
これらは地下でつながっているでしょうし、同じプレートの上にありますから、まあアグンを含め、インドネシアの数ある活火山はどれがいつ噴火してもおかしくはありません。
仮にアグンが噴火した場合はしばらくは山頂への登山は出来ないでしょうし、多分7月に埋めてきた水晶も回収は不能になるでしょう。
おそらく来年1月の登山は中止となりそうですから、そういう意味でいうと7月の水晶は、もしかしたら最後のアグンクリスタルだったのかもしれません。
しばらくは注視していきたいと思います。

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