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あしたの自分は、きょうの自分

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謎かけのようなタイトルで始まった今回の『人生の智慧』

今日は理想や目標を現実に出来る人と、そうでない人について話しをしてみたいと思います。


突然ですが、

皆さんに「いつやるの?」と尋ねると、何と答えますか?


「今でしょ!!」


今ならこう答える日本人は1億人はいそうです(笑)

ご存知のように最近CMで一躍有名になった予備校の林先生の決め言葉です。


この言葉、単なる流行語として捉えるにはあまりにも勿体無い、素晴らしい言葉だと思います。
僕はこの言葉をはじめて耳にしたとき、まさに『今』の重みを知っている、日本有数のトップ講師だけのことはあると感心しました。

短く単純なフレーズのなかに、人間の脆弱さをするどく突いた真理が隠されていると感じたからです。

林先生は受験生を鼓舞するために自然に使い始めたのかもしれませんが、この言葉は“今”を軽視している人からは絶対に出てきません。
“今”行動を起こすことがいかに大切なことであるのかを知り尽くしているからこそ、自然に出た言葉だと思えるのです。


何かをやり遂げるために行動するなら、それは“今”しかありえないのです。

「どうして?明日だってできるじゃない?」

こう考えてしまう人は、永遠に理想には追いつけません。

なぜなら“明日の自分”くらい信用できない人物はいないからなのです。


昨日の自分

今日の自分

明日の自分


このなかで自由に行動し、方向性を決めることが出来るのは“今日の自分”だけです。
昨日の自分は過ぎ去ってしまったことなので今さら操れませんし、明日の自分はまだ訪れていないので操れません。
つまり何かをやろうとした時に、確実に行動できるのは“今日の自分”だけなのです。

しかし“今日の自分”は得てして“明日の自分”に期待し、行動を託します。


「明日からがんばろう」

「そのうち始めよう」


でもちょっと待ってください。

“明日の自分”は、“昨日の自分”から見れば“今日の自分”なわけです。

ここからはごちゃごちゃしますけど、考えながらゆっくり読んでくださいね(笑)


さてどうでしょう?

“今日の自分”は“昨日の自分”の期待に応えられたでしょうか?
託された行動をしっかりと“今日の自分は”こなせましたか?

もし期待に応えられていない、もしくはまたまた“明日の自分”に丸投げしたというのであれば、それは言うなれば『期待の逃げ水』です。

『逃げ水』って知ってますか?
夏の暑い日などに見られる蜃気楼の一種で、焼けたアスファルトの道で遠くに見える水溜りのようなモヤのことです。
その水溜りは近づくとなぜか逃げていく不思議な自然現象です。



明日の自分、未来の自分に期待して目標や理想の遂行や責任を押し付けていても、実は“明日の自分”は昨日から見た“今日の自分”なのです。
つまり今日の自分がやらなければ、それは結局のところスライドするだけで明日の自分もやらないのです。


目標をしっかりクリアできる人は、“明日の自分”に期待し過ぎません。
むしろ“明日の自分”くらい信用できない人物はいないと疑っているのです。

常に最高なのは“明日の自分”ではなく“今日の自分”である。
そう思っている人だけが、期待以上の明日の自分になれるのです。


「いつやるの?」

「今でしょ!!」


まさに勝ち抜く人の言葉です。



バンコクより
白石

smiling again