『怒り』はなにもイライラ、プンプンしたりするだけが『怒り』ではありません。
自分と違う考えの人を蔑んだり、見下したりするような気持ちも、ある種の『怒り』の感情です。
暴力的になったりすることと相手を下に見る気持ちは、強弱の差があるだけで、実は同じ『怒り』という感情が原因なのです。
『怒り』とは普段は穏やかな水面にポンと湧き上がる泡のようなものです。
水中に溶け込んでいた有毒ガスがささいな切っ掛けで圧縮された泡となり一気に上昇します。
水面に顔を出した瞬間に破裂し、中のガスを大気中に放出拡散します。
そしてこの破裂した泡に気付かないままでいると、次々に泡が生まれ、いつのまにか大気は汚染されてしまいます。
そうならないようにする為には、泡がポンと割れた瞬間に
「あっ、いま泡が割れた!」
と意識できる自分がいればいいのです。
『怒り』の泡は割れた瞬間にそのことを認識できる自分がいれば、その後の泡の発生を防ぐことができるのです。
1個の泡が割れた程度なら大した汚染にはなりません。
すぐに感情をコントロールできるようになります。
しかし『怒り』の泡が割れていることに意識を持って行けないままでいると、怒っている自分に気付くことが出来ません。
泡は次々に発生し、次第に大きくなり、もはや地獄の釜のようにボコボコと大きな泡が破裂しだす。
大気はガスで汚染されて真っ暗闇に。
そうなってしまうと、怒っている自分に怒り出すような怒りのスパイラル。
何に対しても瞬間湯沸かし器のように感情が沸騰してしまう癖がついてしまうのです。
生活していれば『怒り』の泡は誰にでも立ちます。
ただポンと泡が割れた瞬間に、そのことを認識できるもう一人の自分の存在を育てることが出来れば大事に至ることはありません。
『怒り』は簡単に瞬間的に生まれますが、消すことも簡単に瞬間で消すことが出来るのです。
白石
さい 2012年11月13日(火)06時53分 編集・削除
白石様。
人を見下す気持ちも怒りの一種だったとは知りませんでした。
それなら人が集まる所ではしゅっちゅう見かけますよね。
口には出さなくても「なんか下に見られてる気がする」というのは分かるものです。
そう感じた相手は「そんな事で?」という所で怒り始めて気まずくなったりする事も多いです。
ちなみに逆もそうです。
私の場合は、自分より年下の人が気が効かなかったりすると、面白くない気持ちがありました。
やっぱり下に見てたんですね~。
蔑むまではいかなくても、年上だから自分が上だ!と。
まさか下に見る感情も怒りだったとは、、、。
相手の分かりやすい未熟さに、自分の不満を投影していたのかも知れませんね。
見下し、見下されてる時点で、怒りのサインだと受け取り注意したいと思います。
そして、泡がはじけてしまった時はすぐに気付けば冷静に対処できるようになるという事ですよね。
今までは、気付いた時には修復不可能な位に悪化している事もありましたので、今回の話を参考にして今後に生かしたいと思います。
ありがとうございました。