世界最強のパワースポット
バリ アグン山には
人生をやり直すヒントがあった
〜shiraishi report〜
神の住む場所へ 2
昨日降ったであろうスコールによってグチョグチョになった真っ暗な樹海の中の道(というか溝)を懐中電灯の明かりだけを頼りに ドロンコまみれになって登ること2時間、やっと森を抜け視界が開けてきました。
そこは、見渡す限りの岩山。
ここから先には全く道はありません。
ゴロゴロと形の悪い溶岩石が足元の安定感を容赦なく奪い、幾度と無く転びそうになります。
この足元の悪さと比べると、富士山は舗装道路といえる位です。
先を行くガイドの通ったルートだけをトレースすることだけに神経を集中させて一歩一歩登っていきます。
見上げると真っ暗闇の向こうに薄っすらと山の影が星空を隠していますが、その影を見る限りは山頂はまだまだ先のようです。
しかし、静かです。
耳の存在を忘れるほどの静寂。
何しろ、今この山にいるのは私とガイドの二人だけなんですから。
ふっと立ち止まれば、まさに無音。
この日は風も無かったので、聞こえるのは自分の荒い息の音と、岩を踏みしめる靴の音だけなんです。
そして、登っていると段々と体が濃密なオーラに包まれていくのが分かります。
登るにつれて空気は薄くなりますが、ヴォルフォースはどんどん濃くなっていくんです。
私の感覚では、7合目あたりの時点ですでに富士山頂に匹敵するだけのヴォルフォースを感じ取ることが出来ました。
まさに底知れぬヴォルテックスです。
そんな真っ暗闇の静かなる険しい山を更に登ること3時間、気が付くと東の空がポーと明るくなってきました。
いよいよ日の出が近づいてきました。
ガイドに尋ねると 山頂まではあと2時間ほどとのこと。
「よし、もう少しだ!!」
正直、ここまでキツイ山だとは思っていませんでした。
とにかく足元が悪い。
ゴロゴロとずっと続く4〜50センチの岩の上を安定感を保ちながら岩を選び選び登っていく感じです。
ちょっとでも気を抜くと、足をくじいたり転落してしまいそうになります。
足を滑らせて滑落したら、角度的に途中で止まりそうに無いですから、きっと簡単に死ねることでしょう。(怖笑)
(山頂近辺の山の角度はこんな感じです。遠くにうっすらとジャワ島のラウン山が見える)
さていよいよ、あと30分で山頂のところまで来たんですが、ここで最大の難関が待っていました。
それは、完全なる壁・・・。
「こ、これ・・・ど、どうやって登るのよ?」