世界最強のパワースポット
バリ アグン山には
人生をやり直すヒントがあった
〜shiraishi report〜
そして私は人生最高の場所と出会った 7
あとは素晴らしい風景を写真に収めて下山するだけです。
するとここで、W君がひょいと足元の石を拾い上げてポケットにしまいました。
「ん?それは何なの?」
と私が訪ねると、
「山頂まで登ったときは石を必ず1個持ち帰るんだ。マウント・アグンは数登れば登るほど幸せになれる山なんだよ。だから、この石は私が登ったことの証明なんだよ。」
「へぇ、そうなんだ。 僕も欲しいな。貰っていっても大丈夫かな?」
と聞いてみました。
「本当は観光客は駄目なんだけど、白石さんはいいよ。ここで神様に感謝してから貰うようにして。」
と言って、先ほどまでW君がお祈りをしていた火口を見下ろす場所を指差しました。
この場所、まさに断崖絶壁の淵にあるんです。
周りには訪れた僧侶がお祈りしたと思われる小さな花びらや、お香などが散らばっています。
いや〜これは怖い。 でも石は欲しい。
私は意を決めてその場所に座りました。
イメージとしてはグランドキャニオンみたいな絶壁の端っこに座ってお祈りをする感じです。
もし、今、W君が背中を軽くポンと押したら、俺は終わりかぁ。
などと必要以上に警戒してしまうほどの恐怖心がある場所です。
まあ、そんなことは有る訳ないのですが、しかし、怖い。
高所恐怖症の人は絶対に無理でしょう。
でも、不思議なことにその場所に座ってみると、すーと恐怖心が消えてしまったんです。
それどころか、居心地がいい。
「神様、今回の登頂の成功と、お力のお恵みをありがとうございます。 」
私は 真剣にお礼と祈りを捧げました。
これもいい経験です。W君ありがとう。
そして、私はいくつかの溶岩石を手に取り、最もヴォルフォースの強い手の平サイズの石を大切にリュックのポケットに収めました。
その石は軽石のような手触りながらも、ズシっとしています。
私も様々なパワーストーンに触れてきましたが、本当にパワーを発している石と言うのは実は少ないことを知っていますが、この石は信じられないくらいのパワーが出ています。
手に持つとジワーと手の平が熱くなり、空気と共鳴してジーと微振動を感じるくらいの生命感なんです。
これは、なんだかとてつもない力がありそうです。
何しろ噴火時に地球の中心からアグンの火口を通じて噴き出てきた石で、恐らく何十年もこの地に有った訳ですから。
まさに濃縮された地球そのもの。本当に貴重で素晴らしいハイパワーストーンです。
この地に来なければ、いや来ても本当は手に入れることが出来ない。
どこにも売っていない。幻の石と呼べると思います。
さあ、嬉しいサプライズがあったところで、名残惜しいですが下山です。